地域おこし協力隊ってなんぞやという人のために説明しとくと、「都会から地方にもっと人口移したい」という国の考えをベースに「どうせなら地域活性化のための活動もしてもらおう」という施策のこと。
つまり、
都会から地方に住民票を移す
地方の活性化、貢献する仕事をする
というのがセットになってるんよね。
地方移住希望者にとっては仕事が決まって移住するのはありがたい
地域おこし協力隊の体験談などを見たり聞いたりすると、ネガティブな意見とポジティブな意見両方あるけど
ネット上ではネガティブな意見が多い印象。
具体的にどういったことが不満、嫌だったのかというと
- 思っている仕事内容と違った
- 活動費が使えない
- 地域もしくは行政と溶け込めなかった
こんなところ。これについて僕の個人的意見を書かせてもらうで。
仕事内容の不満
地域おこし協力隊の仕事内容は自治体によって様々。しかも募集時点で書いてある仕事内容と違った、なんて話もよく聞く。
これは総務省の見解としても
「何をするのかあえて絞らないことにより、自由に活動してほしい」
という想いからきている。
ただ裏を返せば本人にとって望まない仕事や
「これって協力隊のすること?」
と思うような仕事をさせられる可能性もあるし、逆にまったく仕事がなくて困ったという人もいるらしい。
使命感に燃えてやる気のある人ほどギャップに苦しむ
どこの会社も似たようなもんやけどなぁ
僕は今まで5社くらいで働いてきたけど、地域おこし協力隊も似てる部分がある。
まぁ基本、すぐには思っている仕事ができないかな。
これは社会人大体そうやと思う。特に新人時代はフォローや雑用が多かったり、職種選んで就職しても
まったく仕事させてもらえなかったり。
地域おこし協力隊は、地域活性化のために自治体が
「来てください!」って熱烈に歓迎してるところもあるし
人手が欲しいから募集しているとこ、何をしてもらうかビジョンがないとこなどもあるから
過度に期待しすぎない方がうまくいくかも。
実際僕もまずは地域に溶け込むっていうミッションがクリア出来たらいいかなくらいに思ってる。
住民票移した時点でもう人口増えたから地域おこし出来てるし。
活動費が使えない
これはケースバイケース。予算を確保しておけば使えるし、予算確保してなければ使えない。
ただ、予算組んでも協力隊の活動費約400万円フルに使えない自治体もあるみたいで、それは問題やと思う。
予算は自分のお金やない、税金や。
そもそも協力隊の活動費は給与含め国の税金。好き勝手出来ると思うことが間違い。
いくら公益に乗っ取った使い道とはいえ、完全に自由とならないのは当然。
まぁ地域おこし協力隊の活動内容によっては公と私が混ざってるような活動している人もいると思うけど、そういう場合予算の使い方が本当に難しい。
これは総務省がしっかりと線引きしてくれた方が現場の自治体の人達は嬉しいと思う。
活動費として使えるかどうかは各自治体の判断によるところが大きい
地域や自治体とうまくいかなかった
これもあるあるな体験談。理想は地域、自治体、協力隊が三角形になってwinwinの関係がいいみたいやけど、
下手したら地域と自治体がバチバチなとこもあるからね。
地域と自治体の間に挟まれて苦しくなって辞めた人も聞いたことある。
これは行ってみないとわからない
自治体や地域が協力隊にどれだけ関心があるか、理解があるか。許容しているか。
自治体と地域の関係性は良好か。ビジョンはあるか。同じ方向性を向いているか。
外から見て分からないよね。ほぼ運。
事前にできることと言えば、同じ地域の先輩隊員に聞いてみるとか、何度か実際に足を運んで俯瞰してみてみるとか、それくらい。
もし地域と自治体がこじれてて、それを解決するミッションを背負わされたら僕はそこには行かない。
だって今まで何十年と続いてきた確執を、外から来た人間が3年で解決できるとは思えない。
もしできるとしたら数百人に一人の逸材やと思う。
もしくは地域おこし協力隊として3年活動したその先に「地域プロジェクトマネージャ」としての働き方は
ありやと思う。
まとめ
協力隊としてせっかく入ったのに挫折する人、苦労する人は得てして正義感、責任感が強く、
地域をこうしたい!
という明確なビジョンを持っている人が多いと思う。
だからこそ入った後に思ったような仕事ができないギャップに苦しむんちゃうやろか。
確かに協力隊は国のお墨付きで自由な裁量を与えられてるんやけど、
地域の人達にとっては移住1年目のよそもの。
仕事の上で自由を主張するには基本的に信頼を積み重ねていかないといけない。
それがいきなり自由の権利だけ持たされたら苦労すると思う。
僕は個人的に、協力隊の任期を5年にして、徐々に裁量権と使える予算を増やしていけばいいんじゃないかなと感じる。
1年目はとにかく地域に溶け込むというミッション。そこで信頼関係を築く。
経験者は分かると思うけど、1年目と3年目、予算の使い方全然違うでしょ?
協力隊は合う人には合う。合わない人には合わない
柔軟な施策が売りの協力隊。まだまだ発展途上という感じの仕組みやけど、どんどん良くなってきているのは確か。気になる人は、ネット上の古い情報だけでなく、「最新の」情報をチェックした方がええよ。
沖縄で仕事探したいって人、以下にもまとめてます。
こんにちは!わかりやすくて脱帽です。地域おこし協力隊2年目の者です。本当に、全ておっしゃる通り。一年目は何も出来てない自分!とかなり辛かったですが、「2人人口増やしたからすでに地域おこしなのでは!?」と思うようにしてあまり自分を責めないようにしたら気が楽になりましたまた読みにきます!
ありがとうございます!
考えすぎないというくらいが丁度いいかもしれませんね。
地域のために働きたいという志を持って移住してきてる時点で真面目で素晴らしい人材の人達ですから。